ここしばらく傾聴やらフィードバックやらについて勉強してきた。 それはすごく良かったと思っていて、色々得るものは多かった。 ただそれによって視野が広がったのか、何となく自分のスタンスというかポジションがこれでよいのかわからなくなってきた。 今一度リーダーシップとはなんぞやみたいなことを知りたくなったので今回はサーバントリーダーシップ実践講座を読んだ。
これまでのリーダーは自信満々でみんなを引っ張る強い人というイメージだった。
これをこの本では君臨型リーダーと言っている。
僕自身もそこまでそんな極端なリーダー像を目指していたわけではないものの、ある程度そうならないといけないのかな…と思っていたところはある。
ただそういう人はどちらかと言うと苦手ということもあって、冒頭の迷いみたいなところに繋がってるのかもしれない。
そんな中新しいリーダーとして出てきたのがサーバントリーダーシップという概念らしい。
この言葉自体は去年読んだ別の本で紹介されていたので何となく言葉としては知っていた。
サーバント(召使、奉仕)のリーダーシップ、つまり「まず相手に奉仕して、その後相手を導くこと」。
一見、真逆の概念っぽいしどういうこと???ってなるけど、何かを得たければまずは与えることみたいな話を最近どこかで聞いた(どこかは
忘れた)ので何となくそういうことかと思った。
この概念自体は聖書やら仏教の中にも出てくるらしい。
よくある間違いとしてサーバントリーダー=人に親切にする優しい人、と考えてしまうことが多いらしいがそうではない。
あくまでリーダーなので相手を導くことが必要となる。
そこで必要な2つの要素がある。
- 大義のある理想やビジョンを持つ
- その理想やビジョンを実現するために人を巻き込み、その人達が活躍できるように奉仕する
なるほど、これは全く出来ていないかもしれない。
上司の退職に伴って見習いマネージャーに抜擢されたものの今はその穴埋めをすべく一人前になるために行動するので手一杯になっている。
「何をやりたいか」ではなくて「何をしなくてはいけないか」に追われている状態。
メンバーには日々気持ちよく仕事をしてもらいたい、くらいは考えてるけどそれは大義とは言えなさそうだしなぁ…
サーバントな要素として傾聴だったり共感だったりというところはできるようになってきている気はするけど、そういうところでリーダーシップの部分が欠落しているのが課題になってきそうな気がする。
所感
個人的に君臨型のリーダーは向いてないし、サーバント型のほうが良さそうだと思ったから選んだ本だったけど、ただ奉仕していればいいわけじゃないというある種当たり前のことに今気づけたのは良かったと思う。 あとこの本自体、結構いろいろな会社や人の事例だったりが紹介されていて個人的にはソニーの盛田昭夫氏の言葉が刺さったので紹介しておきたい。
「リーダーはネアカであれ、難しい時ほどネアカであれ。それが困難を突き破る方法を見つけることになる。」 「人を許すことを身につけるべきである。完全な人間はいない。悪い点から見始めたら、全部が悪く見える。部下を批判し始めたらダメ、人を許し、良いところを見るようにしよう。どんな人にも良い所がある。それを発揮させてあげよう。」
最近指摘されたことだったので刺さりすぎて危なかった。改めて肝に銘じねば。
おすすめ度
9/10点 内容はすごく良かった。僕みたいに急にマネージャー任された人は多分読んだほうが良いし、逆に今まで君臨型でやってきたけどうまく行かないって人も現状を変えるきっかけを得られると思う。 ただ1点減点したのはKindleで読んでたんだけどマーカーが使えなかったので後から良かったところを見返すのが若干めんどくさかったから。 それを気にしないとか紙の本派の人だったら満点だと思う。