フィードバックについて、あとちょっと悩んでいること

前回のフィードバックの本を読んで、もう少しフィードバックについて知りたかったので別の本を読んでみた。 同じ筆者の本だったので内容としては結構被っている部分も多かったがこちらはフィードバックが求められるようになった歴史的経緯から始まっていてそこが興味深かった。

なぜフィードバックが必要なのか

これはそもそもなぜ昔はフィードバックなどの技術もなく人が育っていたのか?というところから始まっている。 昔の人が今の人より優秀だったのか、と言えば当然そんなわけはない。 違うのは昔は部下が勝手に育つ好条件が揃っていたということ。 それは「長期雇用」「年功序列」「タイトな職場関係」の3つ。 昔は新卒で入社したらそのまま定年まで雇用が保証される「長期雇用」、実績よりも勤続年数で役職などが決まる「年功序列」が一般的だった。 最後の「タイトな職場関係」というのは今よりも昔のほうが会社の人と過ごす時間が長かったということで、昔は土曜も仕事だったり残業もし放題、会社の人と飲みに行くことも多かったりすることも多かったということらしい。 長期雇用が保証されていると成長も長い目でみることになり多少の失敗についても余裕が生まれやすくなり、年功序列だと部下は上司をロールモデルとして見ることが出来るのでモチベーションが確保できる。そしてタイトな職場関係だと上司と部下が過ごす時間が長いのでお互いにじっくり観察することが出来た。 それらがバブル崩壊によって失われた結果、部下が勝手に育たなくなった(育つ環境がなくなった)のが原因らしい。

ちょうど先日社内で雑談していて「自己成長とか自己啓発とか言い出したのはバブル崩壊以降らしい」みたいな話を聞いたばっかりだったのでめちゃくちゃタイムリーだったしすごくしっくりきた。世知辛いなぁというのが正直な感想ではあるけど、配られたカードで勝負するしかないってスヌーピーも言ってたしやるしかない。

所感

フィードバックが生まれた経緯を踏まえるとなぜこんな概念になったのかと言うのが何となくわかって興味深かった。 あとの実践的な内容としては前回の本と同じ内容だったので今回は割愛する。

おすすめ度

8/10点 実践だけで良いなら前回の本だけでも良さそう。 強いて言うなら前回の本のほうが後に出ているので、こちらを先に読んでその後に前回の本を読むのが良いかも。

余談

ちょっと今回内容が少ないのでついでに最近ちょっと気になっていることを書いてみる。 メンバーと話すとき徹底的な本音が大事だというのは以前紹介したとおりだし、それは身を持って正しそうだということも理解している。 でも良いマネージャー=常に前向きで周囲のことをよく考える人、みたいな話を聞くのもまた事実だしそれもまた納得感がある。 ぶっちゃけた話、全然そんなのが自分のキャラじゃないからどうしたらいいんだろうというのが悩み。 徹底的な本音で話そうとするとネガティブなことも言ってしまうし、逆に良いマネージャーを演じようと心にもないことを言うと徹底的な本音ではなくなるし。 これがすごい悩ましい。他の人はどうしてるんだろう?もし自分はこうしているとかあったら教えてほしい。